人生は花鳥風月

森羅万象様々なジャンルを名もなき男が日々の心の軌跡として綴る

大阪弁と神戸弁(播州弁)の違い

 

          

          梅雨空の  僅かな晴れ間  有難き(笑) 

 

 

 昨今は若者の、いや現代人の方言離れなども囁かれていますが自分としては嘆かわしい限りですね。方言こそ素晴らしい文化、歴史の象徴で、そこから多種多様の個性や面白さが生まれて来るとも思えるのですが、そういうものに頓着の無い人が増えたという事なのでしょうか。それとも自分が考え過ぎているだけでしょうか(笑)

 自分もブログや手紙などの文書では当然標準語を使っていますが、日常生活では勿論バリバリの神戸弁で喋っています(笑) でもテレビを観ていても未だに関西弁自体が特別視されているように見受けられますし、もっと悲しいのは関西人でありながら関西弁を喋らない人も増えて来たという現実です。自分の周りにもちらほら居ます。

 ま~人の勝手と言われればそれまでなのですが、自分としては淋しい限りですね。そしてテレビでも大阪弁を喋るタレントは沢山いますが、神戸弁、特に播州弁を口にする人は殆ど見た事がないです。

 一言に関西弁といってもこてこての大阪弁から河内弁、泉州弁、京都弁、そして神戸弁播州弁等色々ありますが、今日は自分が知っている限りの神戸弁播州弁)、そして大阪弁との違いなどを紹介して行きたいと思います。御存知の方には今更と思われるかもしれませんが、何卒ご容赦願います^^

 

播州弁の概要 

 播州弁または播磨弁、播磨方言は、兵庫県南西部の播磨地方(播磨国)で話される日本語の方言である。近畿方言に含まれるが、語彙では中国方言と共通するものも多い。 西播方言と東播方言に二分される。

 播州弁は中国方言に属する但馬弁・岡山弁、京都的な丹波弁、大阪的な摂津弁と接している。また神戸から姫路にかけての方言は兵庫県で最も平凡で共通的な方言体系を有し、県庁所在地の神戸市で話される神戸弁東播方言の一変種である。そうした点から、鎌田良二は、近畿方言と中国方言の接触地域として注目される兵庫県において、播州弁兵庫県方言の代表とみなしている。

 

 とあります。 要するに神戸の方言も一応は播州弁と見なされているんですね。自分の知る限りでは同じ神戸でも自分の地元である長田区などは完全に播州弁の影響を受けていますが、三宮から東に行くと余り播州弁を喋る人は見た経験がありません。どちらかというと大阪弁に近いですね。

 

神戸弁播州弁共通の語彙(一例)

いがむーこれは正式には歪(ゆが)むなのですが、播州弁でも神戸弁でも「いがむ」と

    発音する人が多いです。

いぬー帰るという意味です。よく「いねや」とか「そろそろいぬで~」という感じで

   使います。

いのく、いごくーこれは動くという意味です。

がい(や)大阪弁でいう所の「わいや」になります。例えば「言うたるわいや」は

      「言うたるがいや」で、「やったるわいや」は「やったんがいや」

      となります。或いは「何処そこに行って来たん?」と訊かれれば、

      「行って来たがい」という風に答えます。

ダボーアホ、ボケなどの類義語で、神戸では「ダボ」と単体で使う事が多いですが、

      「ダボタレ」「ダボキチ」(ダボでキチガイという意味)という使い方

      をする時もあります。姫路などの実際の播州では「ダボクレー」という

      使い方が多いようですね。

なんどい(や)ー関西弁で言う所の「なんや!」「なんやねん!」或いは「なんや

        コラ!」という意味で、他にも語尾にこの「どい」を付ける事は

        多いです。例えば「なんぼのもんどい?」「何処行くんどいや?」

        という感じです。子供の頃よく「土井なんどい?」などと洒落を

        言って戯れていました(笑)

はしかい(しわい)ー素早い、賢いという意味です。

べっちょないー別状ない、大丈夫という意味です。

ようけ、ようさんー沢山という意味です。大阪弁ではぎょうさんと言いますよね。

 他にも沢山ありますが有名な所ではこの辺りですかね。

 

播州専門の語彙 


ごおわくー腹が立つ(業が沸く)という意味ですが神戸で使う人はまずいませんね。 

カバチタレー屁理屈を言うという意味ですが、これは広島弁などの中国地方の方言

      でもありますね。カッコいいと思いますがこれも神戸では使いません。

 そして基本的に語尾に「け」を付けますよね。「行って来たんけー」などという表現をする人が多いです。これは大阪の泉州弁にも類似していると思います。

 

神戸専門の語彙 

 まず初めに基本的な語彙としては大阪弁の「て」が「と」に成ります。要するに、

「何し(て)んねん」、これは「何し(と)んねん」或いは「何しとうねん」「何やっとうねん」「何やっとん?」になり、「何言ってんねん」は「何言うとうねん」「何言っとん?」になります。

 更に播州弁の影響を受けて「何しとんどいや」とか「何言うとんどいや?」と変化して来ます。「言うたる」「言ってやる」は「言うたんがいや」となります。

 次に神戸、もしかすると長田弁になるかもしれませんが、播州弁の「け」に対し、語尾に「こ」を付ける事も多いです。「行って来たん(か)?」は「行って来たん(こ)?」になります。「仕事終わったんか?」は「仕事終わったんこ?」になり「大丈夫か?」は「大丈夫こ?」となります。

 それ以外にも不謹慎ながらも人の事をこの「こ」要するに「子」と表現します。これは自分より年下だろうが年上だろうが関係なく使う人が多いです。いくら年配の人に対しても「あの子誰や?」とか「何処の子」やなどと言います。

 それと職業や人柄等にもこの「こ」を使います。例えば「ガードマン」は「ガーコ」になり、家でミシンを踏んでいる主婦等は「ミシンコ」になります。

 「偏屈者」は「変な人」という意味で「ヘンコ」になり、「ややこしい人」は神戸では「やいこしい」という語彙から「やいこ」になります。更には「どんくさい人」はモタモタしているという意味で「モタコ」と呼ばれます。あと一説では「はぐれた人」を意味する「ハミゴ」これも神戸が発祥とも言われています。

 その他にも「文句を言う」は「顎を垂れる」と表現する人が多いです。「顎垂れんなや~」とか「顎垂れとんちゃうんどコラ」などと使われますね。正に広島弁の「カバチタレ」や「文垂れる」という意味ですね。

 あと「ヘタレ」「ドヘタレ」等、ま~汚い言葉ばかりですね(笑) でも汚いついでに言わせて貰えば自分は広島弁「なんなら」が一番好きですけどね(笑) これはただ口が悪いだけじゃなくカッコいいし渋いですね(笑)

  

 まだまだ他にも沢山ありますが、取り合えずはこんな所でしょうか。神戸はお洒落な街とかエキゾチックな街、スウィーツの街とかイメージされる方が多いと思われますが、実は非常にガラの悪い、口の悪い地域なんですね。そんな事自慢してどないすんねんって話ですけど(笑) 

 何時も思っている事ですが、このガラの悪さも下町の義理人情が裏付けられているからこそ担保される事象であって、その裏付けが無ければ何の芸もない、只の治安の悪い街と思われてしまいます。権利や自由を主張するなら義務を果たす必要があるのと同じでこの裏付けは重要だと思います。

 という事で(どういう事やねん!?)で以上、大阪弁神戸弁播州弁)の違いという拙い記事でした。自分はこれから土曜日恒例の銭湯に行って来ます 😉

 あと願わくば、小説の方も宜しく応援のほどお願い致します 😉