人生は花鳥風月

森羅万象様々なジャンルを名もなき男が日々の心の軌跡として綴る

三島由紀夫の魅力とは

 

          

          日の長さ  夜が恋しい  天邪鬼(笑)

 

 

 確かに日が長い事は有難い事で感謝しなければならないと思いますが、なるべく人目を避けて生活している自分としては早く夜になって欲しいような気もしないではありません。かといって冬になり余り日が短か過ぎるのもどうかなと思う所でもあります。

 本当に文句ばかりですね、こんな事ではいけません(笑)

 

 今日6月22日はかにの日みたいです。大阪府大阪市中央区に本社を置き、かに料理の専門店を運営する株式会社「かに道楽」が1990年(平成2年)に制定。 日付は星占いにおいて「かに座」の最初の日が6月22日であることと、50音で「か」が6番目、「に」が22番目で当たることから。

 とあります。自分もたまには美味しいかにでも食べてリラックスしたい所ですが、それは何時の事になるのでしょうか 😒

 

 という事で(どういう事やねん!?)自分が尊敬してやまない三島由紀夫氏のニュースが目に入ったのでそれについての所感と、改めて三島由紀夫に対する想い等を綴ってみたいと思います。

 

 

news.yahoo.co.jp

 

 

この記事を読んでの感想

 まず目に付いたのは「貸本屋」というワードですね。今では全く見ないこの貸本屋。これは自分が子供の頃でも殆ど無かったと思います。こういう店が無くなってしまった背景には無論時代の流れがある訳ですが、この「貸本屋」という言葉の響きが自体が何か理屈抜きに好きですね。単なる「書店」よりも「貸本屋」という響きには柔らかさと優しさを感じます。

 今では貸本屋どころかまず書店自体も激減してしまいましたね。昔は地元の商店街でも何軒もの書店がありました。古本屋もそうです。正に時代の流れという話なのですが、それが自然の流れというよりは人間の手に依って意図的に変えられてしまったと考えると、寂寞とした想いの中にも憤りを覚える所でもあります。

 その店で当時10歳の少女は偶然三島の姿を見ていたとの事ですが、その時の心境はどうだったのでしょうか。まだ幼い少女には大した思いは無かったかもしれませんが、三島が熱心に立ち読みしていた本を覗き込んだとあるぐらいですから、多少なりともそれが気になった事は言うまでもありません。

 そして単に子供心で興味本位で覗いただけではなく、恐らくは三島自体に何か惹かれるような気持ちもあったようにも思えます。大袈裟な言い方かもしれませんが自分としては感受性の強い子供の鋭い洞察力を感じる所です。

 

三島由紀夫事件 

 これについても色んな方が論評していますが、自分のようなアホにはその真相など分かる筈もありません。ただ三島の志、心意気、心根、彼の根底にあった真意が招いた所業であった事には何ら違いは無いと思う所です。

 その過激な行動は一見単なるデモや暴動と見られがちとも思えますが、実はその限りでもなく、あくまでも三島の純粋で素直な心持が表に現れただけのような気もします。それは取りも直さず三島の素晴らしい叡智と彼自身の求心力の賜物であったようにも思えます。

 人間の精神と肉体を『静』と『動』で計るとすれば、この時の三島はその精神、肉体が共に動に転じた、或いは元々持っていた烈しい情念が自ずと動という形を取らざるえお得なかったのではないかとも思われます。

 多かれ少なかれ人間にはこの動の部分があるとは思います。でも大半の人達は静に甘んじている、亦そうするしかないのが現状だと思います。自分もそうです。自分もはっきり言って今の時世を見るに、特に日本の現状には憂いを感じて仕方ありません。でもヘタレ丸出しで行動力もない自分は動に転じる事は出来ませんし、もし何かをした所で世の中は何一つ変わりません。内心では烈しい動が沸き立っていても肉体は何時まで経っても静のままです。

 そんな自分だからこそ三島のような人に憧れ畏敬の念を抱くのかもしれません。でも勿論そればかりではなく、文学者としての三島由紀夫、そして一人の人間としてその人間性に惹かれるものがあるとも思えます。

 貸本屋で出会った少女はその時、三島の死をどう捉えていたのでしょうか。

 

三島由紀夫の魅力とは 

 続きになるのですが最大の魅力はやはり作家、小説家としての三島由紀夫の非凡な才能でしょうね。文豪と呼ばれる作家達は全て奇才であると思いますが、その中でも三島作品の独特な文体は他に類を見ない希少なものだと思います。

 少し回りくどい表現、繊細で精妙な情景描写、心理描写、表外漢字の多さ、敢えて難しい読み方をする常用漢字、個性豊かな登場人物等々、とても1回読んだぐらいでは読破出来ないような作品ばかりです。

 昔初めて読んだ時には正直この人は自分の頭の良さをひけらかしたいだけなのか? とも思ったぐらいです(笑) 勿論そんな事は無い訳ですけど。その知性、感性、理性、品性、全てが実に優れていると感じます。

 東大法学部を出ている訳ですから並みの人間ではないとも思えますが、三島は執筆活動をしている時苦しんだ事などあるのでしょうか。それも勿論あるとは思いますが他の人と比べると少ないような気もします。となるやはり持って生まれた天賦の才なのでしょうか。好き嫌いは無論、とにかく自分は三島の才能に憧れるばかりですね。

 これも色んな方が言っている事ですが、今の時代に三島が生きていたならどういう生き方をしていたのでしょうかね。興味はある所ですがそれはあくまでも仮定の話なので余り有意義ではないとも思えます。

 

 という事で自分でも何を言っているのか分からなくなって来ましたが、要は三島由紀夫が好きという話ですかね(笑)

 今こそ三島由紀夫! という感じで日本も純文学に立ち返る時が来たのではないかと節に願う所ではあります 😉