人生は花鳥風月

森羅万象様々なジャンルを名もなき男が日々の心の軌跡として綴る

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

早熟の翳  二十六話

久さんの言説に従いヤクザの顧問弁護士を辞めた誠也は路頭に迷っていた。それにしても久さんとの別れは余りにも儚く感じられて仕方ない。この数年間は一体何だったのだろう。永久(とわ)の別れになってしまったのだろうか、そんな筈はない、彼は近い内に復…

5月5日 レゴの日 ~熱中症対策の日

鯉のぼり 雨にも負けぬ 志(笑) 今日5月5日は立夏にして子こどもの日、端午の節句などの色んな記念、行事が関連付けられていますが、今年の春は例年になく雨が多いように思えます。でも雨が結構好きな自分としては少し嬉しい気持ちさえ芽生えて来ます。 そ…

早熟の翳  二十五話

花鳥風月。満開に咲き誇る桜は実に美しく、人々の心を晴れやかにしてくれる。 月日は流れ久さんは次代の若頭が有力視され、誠也は弁護士でありながら事実上は安藤組のナンバー2の貫目を漂わす。あの事件から何年が経ったのだろう、今では清政や健太の情報な…

早熟の翳  二十四話

ようやく厳しい暑さも弱まり、本来ならば人々が小躍りするような秋の到来も彼等にとっては一触即発、油断の出来ない様相を呈して来た。久さんは若い衆に松下組のシマでシャブを捌いている奴等を悉く捕まえろという指示を出す。しかし気になるのは未だに処分…

早熟の翳  二十三話

折しも強さを増した雨音は小さな居酒屋の屋根を容赦なく打ち続け、四人の心にまで浸透して来るような勢いだ。親っさんの心遣いで仕切り直す事が出来た誠也は煙草に火を着けた後、いよいよ本題に入る。三人は息を飲むようにして誠也の発言に耳を傾ける。健太…

早熟の翳  二十二話

「あ~ら久しぶり、御機嫌よう」 まり子は相変わらずの陽気な面持ちで貴族みたいな口調で語り掛けて来た。 「何だよお前、何かいい事でもあったのか? えらく陽気そうだな」 「今貴方と会ってる事が一番嬉しいのよ、一々言わせないでよ」 「ありがとう」 「…

5月の始まり 語彙の日 ~釜めしの日

皐月空 優雅に泳ぐ 鯉のぼり(笑) いよいよ5月ですか。正月が過ぎ、寒い冬が過ぎ、この前3月桃の節句と思っていたら既に桜も散り4月も終わって早や5月と。本当に月日の経つ早さは怖いぐらいですが。 毎日何かの記念が関連付けられていますが、今日5月1日は…